小説「光の物語」第166話 〜動乱 4 〜
動乱 4 「・・・・・・」 エルマーから新たな手紙を受け取ったナターリエは目が点になった。 彼はナターリエが書き送ったことにはまったく触れず、ただただ彼の関心…
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動乱 4 「・・・・・・」 エルマーから新たな手紙を受け取ったナターリエは目が点になった。 彼はナターリエが書き送ったことにはまったく触れず、ただただ彼の関心…
動乱 3 姉レナーテの訃報にアルメリーアはふさぎ込み、ばあやはそんな彼女に付き添っている。 知らせを受けて数日経っても、アルメリーア悲嘆は尽きることがなかった…
動乱 2 「ブルゲンフェルトへの縁組が決まった時、姉はとても喜んでいたのよ。母の故郷に、姉妹たちの誰よりも大きな国に嫁げると・・・」 その夜、アルメリーアは涙…
動乱 1 隣国ブルゲンフェルトからさらなる悪報が届いた。 前王太子の支持者たちが結束して武装蜂起し、とうとう王宮内部になだれ込んだのだ。 一時は反対派に幽閉さ…
転変 18 「ナターリエ殿からの手紙?」 マティアスは家令の言葉に耳をそば立てる。 ナターリエの言葉に答えられなかったあの時以来、彼女からマティアスへの手紙は…
転変 17 ナターリエは憂鬱な気分で机に向かっていた。 王子妃からシュレマー家の次男、エルマーとの文通を勧められたためだ。 秀才肌の彼は僧院での学びに夢中で、…
転変 16 アルメリーアは各国に嫁いだ姉たちとの連絡を密にしていた。 各国はブルゲンフェルトに嫁いだ姫君たちを案じており、安全な場所へ避難させたいと考えている…
「アンゼルム公は亡命こそ拒みましたが、ブルゲンフェルト南部の都市ノルンに移ることには同意したそうです」 隣国へ送った救出の使者からの報告をディアルは父王に知ら…
転変 14 従姉妹ミーネの亡命がいよいよ現実味を帯びてきた。 その知らせをディアルから受け取り、マティアスは気を引き締める。 隣国ブルゲンフェルトからのミーネ…
転変 13 「きみの姉上のことだけど・・・」 その夜、ディアルはアルメリーアに尋ねた。 うとうとしかけていたアルメリーアは、彼の腕の中で眠たげに「はい?」と答…