小説「光の物語」第130話 〜王都 16 〜
王都 16 「まあ、ナターリエ様、そんな子に甘い顔をしてはだめよ」 新婚のクリスティーネの屋敷に招かれたナターリエは、彼女の反応に驚く。 近況を聞かれ、社交の…
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王都 16 「まあ、ナターリエ様、そんな子に甘い顔をしてはだめよ」 新婚のクリスティーネの屋敷に招かれたナターリエは、彼女の反応に驚く。 近況を聞かれ、社交の…
王都 15 「ブルゲンフェルトからの亡命には、この経路が一番安全そうだな」 書斎に地図を広げ、ディアルはマティアスと打ち合わせを進めていた。 かの国に嫁いだ従…
王都 14 「母上と父上だって、私が生まれるまで六年近くかかったんだよ。焦ることはない」 「六年・・・」 ディアルの膝の上でアルメリーアは小さくため息をついた…
王都 13 「なんだか元気がないね」 その夜、晩餐室から部屋に戻ったディアルはアルメリーアにそう尋ねた。 「え・・・そうかしら・・・」 さりげなく振る舞ってい…
王都 12 アルメリーアはサロンで笑いさざめく貴婦人たちをぼんやりと眺めていた。 王子妃としての務めや社交はいつも通りこなしていたが、頭の片隅には最近の気がか…
王都 11 「ナターリエお姉様はお幾つでらっしゃるの?私ったら存じ上げなくて・・・」 とある夜会で、問題の少女ブリギッテは無邪気そうな笑顔と大声で聞いてきた。…
王都 10 王城に戻ってほどなく、マティアスの部屋にディアルが訪ねてきた。 やっぱり来たかと思いつつ、平静を装って酒の瓶を手に取る。 「朝早くから出かけていた…
王都 9 外出からの帰路、マティアスは馬上からナターリエの住む王立修道院を遠くに眺めていた。 昨夜のダンスでディアルから彼女を取り戻したあと、マティアスは一曲…
王都 8 「ブルゲンフェルトの姉に手紙を送ってみたけれど、まだ返事は来ないようね・・・」 自室で侍女たちを前にアルメリーアはため息をつく。 姉のレナーテがかの…
王都 7 夜会の翌日、ナターリエは修道院の居間でテレーザと話し込んでいた。 前日にマティアスから言われたとおり、ブリギッテの言動を相談してみたのだ。 「そのご…