漫画「きのう何食べた?」5巻のあらすじと感想、そして紹介されているメニュー —

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5巻に収録のおはなし

シロさんの世界が少しずつ広がり、ケンジの背景も少しあきらかになる。自分の振る舞いがゲイっぽくないかどうかをずっと気にしてきたシロさんも少しずつ変わってくる。

第33話

豆ごはん、鶏肉のトマト煮込み、コールスロー、いんげんとじゃがいもの煮物

シロさんは佳代子さんの家でコールスロー作り。そこへ佳代子さんの夫がテニス仲間を連れて帰ってくる。その中にいた小日向さんはゲイで、シロさんと仲良くなれるのではと紹介される。乱暴な紹介に驚く二人だが、小日向さんはせっかくだからと「ジルベールみたいな美少年」の恋人との間のおのろけを話す。こうしてシロさんにゲイ友ができたが、いらぬ疑惑を招かぬようケンジには小日向さんのことを伏せておくのだった

第34話

アジのたたき、キャベツと厚揚げの煮びたし、ピーマンとじゃこのきんぴら、トマトと長芋のみそ汁

 

ケンジ宛に千葉市から封筒が届く。ケンジの父が千葉で生活保護を受けており、その手続のための書類だった。ケンジが子供の頃に女を作って出ていき、たまにお金を奪るために帰ってきていた父親だったが、中3の時以来会っていないのだった。その通知が父の生きている証であると言えなくもないと言うケンジに、浅くもなく深くもない話だと返すシロさんだった。

第35話

夏野菜カレー、アボカドとトマトのわさびじょうゆあえ、らっきょうの甘酢漬け

シロさん行きつけのスーパーにはレジがべらぼうに早い女性店員がいる。特売品を巡ってやりとりするにつけ、自分が正しくても間違っていても負けた気がするシロさん。ある日レジに並んだシロさんに彼女が来週の特売情報を教えてくれ、勝ててはいなくても嬉しいと思うシロさんだった。

第36話

豚汁、アジの干物、コーンのバターじょうゆ炒め、オクラのせピリ辛やっこ

小日向さんから食事に誘われて「ジルベールみたいな美少年の恋人」を紹介されるシロさん。現れたのは、ヒゲに寝癖にTシャツと全くジルベールらしからぬ人物だった。そのおかしさをケンジに話したいが、小日向さんのことについて突っ込まれたくないため話せない。しかし結局話したい衝動が勝ち、ケンジはそのネタを誰かに話したいと大笑いするのだった。

第37話

きのことツナとカブの葉の和風パスタ、ミネストローネ、カブのサラダわさびドレッシング

友人の結婚式に出席したシロさんは独身女性のターゲットとなり疲労困憊。結界にするためケンジの誕生日におそろいの指輪を買うことにする。二人で指輪を選んでルンルン気分のケンジ。しかしシロさんもケンジも職場で指輪は着けられないため結局日常に変化はないのだった。

第38話

バナナパウンドケーキ

二丁目のカフェで小日向さんカップルとダブルデート。小日向さんが大ファンの女優のマネージャーをしていたと聞き興奮するシロさん。ゲイを隠すために好きなものについて嘘をつかなくてもいいシロさんはズルイというケンジ。シロさんはケンジを見習って手作りケーキを小日向さんたちにプレゼントし、帰りにそれを知ったケンジは喜ぶ。ゲイ同士だからいいかと思ったシロさんは変だったかと気にするが、飾り気のないプレゼントにシロさんはつくづくゲイっぽくないと話すジルベールと小日向さんだった。

第39話

トンカツ、切り干し大根の煮物、スパゲティサラダ、ほうれん草と油揚げのみそ汁

お正月に気が重いながらも帰省したシロさん。思いのほか静かな時間が流れ、母の料理に自分の献立の立て方のルーツを再認識する。しかし食後に両親から来年の正月はケンジを連れてくるようにと言われ、二人の勢いに押されて約束して帰ることになったのだった。

第40話

豚肉とちくわで八宝菜風、大根とハムとネギのピリ辛サラダ、卵とコーンのスープ

事務所の事情で殺人事件の裁判員裁判をやることになったシロさん。依頼人の話を聞くと殺す気があったようには思えないが、裁判員裁判の負担を思うとむしゃくしゃしてしまい、買い込んだ食材で2日分の料理を作ってしまうシロさんだった。

感想

小日向さんとジルベール登場。ジルベールのネタが笑いとともに広がっていく様子がいい。仕事の守備範囲も思いがけずではあるが広がり、両親との間やスーパーの店員さんとの関係にも変化が出てくるなど、全体的に「混ざって広がる」がテーマのように思える一冊。