小説「光の物語」第156話 〜転変 12 〜
転変 12 ディアルは従姉妹のミーネからの便りを受け取っていた。 彼女は隣国ブルゲンフェルトの暮らしに不安を抱き、亡命を希望している。 最近の隣国王の疑心暗鬼…
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転変 12 ディアルは従姉妹のミーネからの便りを受け取っていた。 彼女は隣国ブルゲンフェルトの暮らしに不安を抱き、亡命を希望している。 最近の隣国王の疑心暗鬼…
転変 11 アルメリーアは父王からの手紙を立て続けに受け取っていた。 少し前に姉レナーテの動向を父に尋ねていた、彼女の手紙への返事だった。 父が知る限り、姉は…
転変 10 修道院のナターリエは変わらず淡々と過ごしていた。 傷心に囚われず責務を果たすため、領主としての学びを深めようとする。 読書だけではなく、専門家に教…
転変 9 シエーヌではマティアスが多忙な日々を送っていた。 隣国の脅威に不安がる人々のため、各地を回って士気を高める演説を行う。 流行病の時のマティアスの采配…
転変 8 隣国ブルゲンフェルトの政変を受け、王国中が緊張感を増していた。 ブルゲンフェルトと北の国境を接するシエーヌ方面はもちろんだが、それ以外の国との国境地…
転変 7 「そうか・・・」 アルメリーアからナターリエのことを聞いたディアルは、低い声でそう呟いた。 「残念だな」 ディアルは従兄弟マティアスとナターリエが結…
転変 6 その日王城に現れたナターリエは、深い緑色のドレスに身を包んでいた。 高雅なベルベットの布地は彼女の肌の色を引き立て、若き女伯爵にふさわしい気品を与え…
転変 5 砲兵隊の教練監督として、前砲兵隊長のエクスラーが就任することとなった。 数年前に隊長職から引退していたが、国王と王子の要請に応える形で復帰を決意した…
転変 4 ナターリエはつとめていつも通りに振る舞っていた。 隣国の政変が故郷であるシエーヌに悪影響を及ぼすかもしれない。 その事実に動揺はするものの、取り乱す…
転変 3 隣国ブルゲンフェルトの政変を受け、シエーヌに戻ったマティアスは多忙を極めていた。 国境線の守りを強化すべく重臣たちと協議し、各所に緊急の指令を送る。…